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3.なし崩し的にというより飯崩し的に③

ผู้เขียน: 鷹槻れん
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-06-04 11:21:39

 そういう諸々をすっ飛ばして婚姻届書かせる人って、絶対おかしい人よね? 感覚ズレてるの、御神本(みきもと)さんの方だよね?

「つっ、妻とか何とかっ。わ、私っ、ぷ、プロポーズも受けてませんし、あったとして……それをお受けするだなんて一言も」

 乗り気になったのは、うなぎの宴・続「櫃まぶし・肝吸い編」での関わりだけですっ!

 色々思いめぐらせつつも、とりあえずそれだけは、と何とか言ったら、「戸籍が変わることがそれほど問題か? うちに養子に入ったと思えばいいだろう」って、本気ですか?

「それって物凄く大きなことだと思うんですけど。そ、そもそもっ。ミキ……、ヨ、リツナはそれでいいの? 正直貴方ほどの男性なら、私みたいな小娘なんか相手にしなくても、もっともっと良いご縁があるでしょう?」

 言ってて虚しくなってくるけれど事実だから仕方ない。

 目の前の彼ならば、きっとどこぞの深窓の令嬢とだって簡単に結婚できてしまえるはずだ。

 私よりもっとお金持ちで、親御さんが権力を持ったお嬢さんと一緒になって、その後ろ盾を得ることだって出来るでしょうに。

 正直な話、私は下手をしたら負債を抱えたバリバリの「ハズレクジ」だ。

 現に――。

「私なんか娶ろうとするから……学費なんてものを肩代わりしなきゃいけなくなるし、うなぎだって奢らされてしまうんですっ!」

 日本文学科の学生らしく、古めかしい言葉を使ってバシッと決める。ついでにバンッ!とテーブルに手をついて、リアクションもバッチリに前のめりになって力説した!と同時に、ガタッと音がして。

 気がつくと御神本さんが私の方へ身を乗り出してきたんだと分かった。

 ついでにグイッと伸ばされた手で、服の胸元を掴まれて引き寄せられて、後頭部を押さえつけるようにされて……く、唇をっ――。

「っ、んんっ――」

 ひゃーっ!

 ちょっと、待って。

 ちょっと待って。

 私、今、唇を――塞がれてません!?

 彼は私の唇を塞いだまま――そればかりか、わ、割とこう、しつこくないですか!?

 そのままたっぷり20秒近く。

 息つぎ、どうしたらいい系ですかっ。

 しゅ、シュノーケル持ってきてくださいっ。

 とか思っていたら、ようやく唇を離してもらえて……途端、私はヘナヘナと机の上に突っ伏してしまった。

 か、身体に力が入らないっ。

 ……多分酸欠でっ。

 断じて気持ちよくて、とかそういうのでは……ない!と……思い、たいっ。

 思わず顔を伏せてしまったものの、今度は恥ずかしくて前が向けなくなってしまった。

 お吸い物、冷めちゃう……。

 いや、待って。何で今それ?ってことを思いながら、そのままの状態であれこれ考えてみた。

 えっと、今のって――どんなに客観的に見積もっても、キス、で合ってます、よ、ね?

 そ、それもっ、ディ、DEEPな方っ。

 頭が混乱するあまり、苦手なはずの英単語が脳裏をよぎってこれはいよいよ良くないぞ、とか思ってしまう。

 あ、私、同じ文学部でも英米語学科の学生さんのこと、かなり尊敬していますっ!

 って今はそんなことはどうでもよくてっ。

 唇にご飯粒とかついてたから取ってくれました、とか、だったりし、ます?

 恐る恐る顔を上げて御神本さんのお顔を窺い見たら……。

「例え花々里(かがり)本人でも、俺の妻になる女のことを私なんかと卑下することを、俺は認めん」

 ってそれと今の行動とどういう関係があるのですか、御神本さんっ。

 そんな怖い顔して見つめられても私、誤魔化されませんからね!?

「私っ、ファーストキスだったんですけどっ」

 何だか悔しくて涙目でつぶやいたら、「大いに結構じゃないか。夫が初めての相手とか。初々しい感じがして俺的には最高のシチュエーションだぞ?」

 とか。

 だからそうじゃなくて――!

 〝俺的には〟っていうのも気に入らないですけど、百歩譲ってソコは目をつぶったとしても、です。

「う、なぎ……」

 ボソリと恨みがましくつぶやいたら、さすがにどういう意味だか分からなかったらしくて、御神本さんが押し黙る。

「うなぎの……味がしました……」

 小さくポツンと。

「わ、私のファーストキス、うなぎの味だったんですよぅっ!」

 それが大問題なのですっ!

 いくら大好きでも初めてのキスの思い出がうなぎと直結は悲しすぎる。

「理想は桃の香りとかレモンの香りだったのにぃーっ!」

 乙女の夢を返せぇーーーっ!

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